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【徹底解説】正しいお風呂の入り方

日常生活に欠かせない「お風呂」。お風呂に入ることによって、リラックス効果が得られたり、疲労回復などのメリットがあります。

 

今回は意外と知られていない正しいお風呂の入り方やストレッチ方法、日本におけるお風呂の歴史について解説していきます。

 

 

お風呂の基本的な入り方って?

さて、お風呂の基本的な入り方について何を意識したらいいのでしょうか?温度や時間、お風呂に入る際の注意事項を理解することで、お風呂場で起こる事故を未然に防止できます。

ここからはお風呂の基本的な入り方について解説します。

 

お風呂のお湯の温度

お風呂のお湯の温度は体温よりも高い38~40℃が理想です。逆に42℃以上のお湯だと交感神経が優位になってしまうため、リラックス効果が得られず、湯あたり(湯疲れ)をしてしまう原因にもなります。
また、お湯の適温は目的によって以下のように変わります。

  1. 良質な睡眠、ストレスの緩和:38~40℃
  2. 筋肉の疲れの緩和:42~43℃
  3. 入浴後に一仕事をする場合:42~43℃に短時間だけつかる
  4. 疲れを取りたい時:40℃前後
  5. お肌の調子を整えたい時:40℃前後(お肌がふやける前に出る)

 

入浴時間

お風呂に浸かる時間は肩までつかる全身浴の場合、38~40℃の温度のお湯に10分程度が目安。それ以上の時間だとのぼせや熱中症を引き起こす恐れがあるため、注意が必要です。

夜にお風呂に入る場合は、就寝1時間半前までにすませておきましょう。理由は副交感神経が優位になると眠りに入りやすくなり、眠気を誘う体内温度変化が起こるためで、よい睡眠をとるにも有効です。

 

入浴前後にすべきこと

お風呂に入る前に水分補給をすると脱水予防になるため、入浴前にコップ1~2杯の水分を飲むようにしましょう。水分は水やお茶、スポーツ飲料がおすすめです。お風呂でしっかりと汗をかいたら、上がった後にもコップ1~2杯分の水分をとりましょう。

 

半身浴と全身浴

美容や発汗目的には半身浴の方がいいと思っている方も多いと思いますが、実は半身浴はあまり効果がありません。全身浴の方が発汗量が多く、体もより温まりやすくなります。

 

ただし、以下のような方は半身浴の方が体に負担をかけずに温浴効果を得ることができます。脱水症状防止のため、最長でも20分であがるようにしましょう。

  1. 心臓や肺の持病がある方や呼吸機能が低下している方
  2. 妊娠中の女性
  3. 全身浴だと息苦しく感じる方
  4. 長風呂を楽しみたい方

 

こんな入浴方法はキケン!

お風呂は一日の疲れを癒す場ですが、一歩間違えると命にかかわるため、注意が必要です。してはいけない入浴方法についてまとめました。

①朝、食事前後の30分間、飲酒時、スポーツの直後は避ける

特に朝はホルモンと自律神経の影響で血圧が変化しやすいだけでなく、血中の水分量も少なくなっているため、一日の中で最も浴室での事故が起きやすい時間帯です。

また、アルコールを摂取すると血管が拡張し、血圧が下がりやすくなるため、飲酒時の入浴は避けてください。

②ヒートショックに注意

ヒートショックとは、家の中の急激な温度差により血圧が大きく変動することで、失神や心筋梗塞などを引き起こす恐れがあります。

消費者庁の資料によると、2015年の家庭の浴槽での溺死者数は約4800人で、その9割が65歳以上の高齢者です。お風呂でのヒートショックは、熱いお湯に首まで長く浸かったり、飲酒直後に入浴するなどで起こります。

お風呂のヒートショックを予防するには、脱衣所や浴室を20℃以上に温め、リビングとの温度差を5℃以内にしましょう。浴室に入ったらシャワーで浴室の壁や床などを温めて、その後は手先や足先など、心臓から遠い場所の部位にかけてかけ湯をします。

また、お風呂で汗をかいたら、浴室内で体を拭き、簡単に水分をぬぐってから脱衣所に出て体を細かく拭くようにしましょう。万が一、入浴時から入浴後に具合が悪くなったら、すぐに立ち上がって脱衣所に出て水分を摂ります。立ち上がれそうになければ、湯船の栓を抜いて家族に助けを求めてください。

 

また、浴室では転倒のリスクがあるため、シャンプーや石鹼カス、溶け残った入浴剤などで滑らないように注意しましょう。高齢者や足が不自由な方、リウマチのある方は湯船の近くに手すりを設置するなど、細心の注意を払う必要があります。

ぎっくり腰など、身体に痛みや炎症がある場合に温めるのは逆効果になってしまうことがあるため、お風呂に入ってよいかどうかは医師に相談してください。

 

お風呂でできるストレッチ

お風呂でストレッチをすると筋肉がほぐれて柔軟性がアップし、浮力の効果で筋肉が伸びやすいというメリットがあります。

今回は肩と腰のストレッチを紹介します。

 

肩のストレッチ

①肩をほぐす:肩までお湯につかったら全身の力を抜き、10往復程度ゆっくりと肩を上下に動かします。

②背中をほぐす:背筋をまっすぐにし、頭の上で両手を組んで10秒ほど上に伸ばし、ゆっくりと左右に体を傾けて肩甲骨まわりをのばします。

③肩甲骨を緩める:指先を肩の上にのせ、両肘を体の前から上を通って体の後ろに回すように10回動かします。続いて体の後ろから上を通って体の前に回すように10回動かします。

ポイントは左右の肩を同時に回すこと。肘で円を描くイメージでゆっくりと動かしましょう。

 

腰のストレッチ

①背筋をほぐす:体育座りの状態でゆっくり背中をそらして、ゆっくり丸めます(10往復)。

②腰回りの筋肉をほぐす:湯船に入って両膝を軽く曲げた状態で座り、上半身を左右にゆっくりひねります。続いて脚を伸ばして、上半身を左右にゆっくりひねります。(各10往復)

この時に勢いよくひねらないように注意しましょう。

③お尻と太ももの裏をほぐす:両足を伸ばして座り、息を吐きながら左脚の膝を胸の方に引き寄せます。右脚も同じように行います。(左右交互に10秒ずつ)

 

お風呂のストレッチは体が温まった状態で行うとより効果を発揮しますが、ストレッチを続けても症状が改善しない場合は医師に相談してください。

 

 

お風呂に加えて効果倍増?入浴剤の特徴

お風呂を楽しむために、入浴剤を入れるのもおすすめです。入浴剤の種類には無機塩類系、炭酸ガス系、生薬系、酵素系、清涼系、スキンケア系があり、剤形別では粉末、錠剤、液体、生薬を刻んだものなど、さまざまなタイプがあります。効果としては疲れや肩こりなどの症状の緩和、肌に潤いを与えるなどさまざま。そのほか、お湯の色や香りを楽しむのも入浴剤の醍醐味です。

 

入浴剤の基本情報と選び方については以下の記事にて解説しましたので、こちらをクリックしてください。

spa-navi.hatenablog.com

 

 

お風呂の歴史と効果

日本は世界でも類を見ないお風呂大国です。
日本のお風呂の歴史ですが、仏教では「七病を除き、七福が得られる」と説かれているお風呂は、6世紀に仏教の伝来とともに中国から日本に伝わったと言われています。伝来したお風呂は「蒸気浴」で、今でいうサウナのような形式でした。安土桃山時代から江戸時代の間にかけて水を入れて沸かすタイプのお風呂が誕生し、のちに一般庶民に広がって、現在の家庭ではお風呂付の家や集合住宅が当たり前になりました。

 

お風呂に入ることで副交感神経の働きが優位になり、それによって以下のようなメリットが得られます。

  • 疲労感の解消
  • リラックス効果
  • 血流の改善・新陳代謝が高まる
  • 良質な睡眠をとることができる
  • お肌のデトックス効果

 

 

正しいお風呂の入り方まとめ

お風呂の適温は38~40℃で、全身浴で10分程度が入浴時間の目安です。病気などによっては半身浴の方がいい場合やお風呂自体が逆効果の場合もありますので、入浴の可否については医師にご相談ください。

お風呂に入るメリットとしては、副交感神経の働きが優位になることで血流が改善し、新陳代謝が高まることで疲れがとれてリラックス効果を得られるようになるという点が挙げられます。

 

ご紹介した基本的なお風呂の入り方を実践し、疲労回復や健康、美容に役立てていただければ幸いです。

 

 

*参考サイト*

入浴のメリット5選? お風呂の効果と入浴剤のすすめ(ドモホルンリンクル(再春館製薬所)):https://www.saishunkan.co.jp/domo/column/lifestyle/bathing/

正しいお風呂の入り方知ってる?意外と知らないお風呂の健康効果とは(BifiX(グリコ)):https://cp.glico.com/bifix/article/2017/04/03/post_22.html

入浴科学者が教える、心身を癒す【お風呂の入り方】3か条(MELOS):https://melos.media/wellness/88057/

半身浴の正しいやり方は?半身浴の効果や入浴時間、温度などを解説(Like U(三井住友カード)):https://www.smbc-card.com/like_u/life/sitz_bath.jsp

【お風呂&湯上りのおすすめストレッチ6選】リラックスタイムに体をほぐそう!(SANYO Style MAGAZINE):https://www.sanyo-stylemagazine.jp/life-style/20211101/#:~:text=%E3%81%8A%E9%A2%A8%E5%91%82%E3%81%AE%E4%B8%AD%E3%81%A7,%E8%A3%9C%E7%B5%A6%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%8C%E3%83%9D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88%E3%80%82

\こりにサヨナラ!/お風呂ストレッチ(ウェルナビ(日清製粉グループ)):https://www.nisshin.com/welnavi/magazine/lifestyle/detail_004.html

命を守るお風呂の入り方5つのルール 入浴すると危険な時間帯は”朝”【医師監修】(介護ポストセブン):https://www.news-postseven.com/kaigo/102322

未然に防ぐ。ヒートショックのしくみと予防法まとめ(LIFULL介護):https://kaigo.homes.co.jp/manual/healthcare/heatshock/

深い眠りにつく方法。疲労回復におすすめの入浴法!(リポビタン(大正製薬)):https://brand.taisho.co.jp/contents/tsukare/46/#:~:text=%E3%81%AE%E5%85%A5%E6%B5%B4%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82-,%E5%85%A5%E6%B5%B4%E3%81%AF%E7%9C%A0%E3%82%8B1%EF%BD%9E2%E6%99%82%E9%96%93%E5%89%8D%E3%81%AB%EF%BC%81,%E6%B9%AF%E8%88%B9%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

入浴剤の成分と種類(日本浴用剤工業会):https://www.jbia.org/knowledge2.html

お風呂の歴史(ナスラック):https://www.nasluck.co.jp/useful/bath/history/